誰もが経験してきたのではないでしょうか?
「何もかもが上手くいかないとき」ってやつ。
え?そりゃ私だってありますよ。むしろ上手くいかないことの方が多いですよ。
Kenさんのところはイケイケでいいですね〜
グローバルとかいいですね〜
おしゃれでいいですね〜
人材豊富でいいですね〜
お金に余裕があっていいですね〜
っておい。
以前もお伝えしましたが、私は特殊な美容人生を送ってきており、一般的には「環境に恵まれなかった」位置付けのなかで、技術者としてキャリアを積んできました。
教育システムがない環境。
お金がない環境。
国内に家族がいない環境。
語学が追いつかない環境。
独立し、経営者として今年で7年。
まだまだ始まったばかりの物語だが、周囲からは順風満帆な道を歩んできたと思われがち。
特に、
「海外で育ったからいいよね〜」
「英語喋れていいよね〜」
などと、嫉妬なのか、つまらん言葉を並べて私を「別物」扱いしようとする。
あのね、そんな簡単にここまでやってこれたわけないっしょ。(アホか)
独立を決めていたものの、どこもお金を貸してくれなくて何十件も銀行に頭下げに行った日々。
まだ若干27才だから、融資担当者は誰も相手にしてくれない。資金繰りがあまりにも非現実的な数字と言われ、ほぼほぼどこも門前払い。めっちゃ悔しかった。自信はあったものの、いわゆる一般社会で育ってきた社会人にはちっとも相手にされない。でも絶対いつか成功し、断られた銀行を全部後悔させてやると自分に誓かってやった。諦めず頭を下げ続けたら、なんとまさかのメガバンクがお金を貸してくることになった。
東京1店舗目のとき、内装がイメージと全く異なり、友達すら呼びたくなかったとき。
18面予定していたのに、オープン二週間前に「予算が足りないので12席になりそうです」と言われて絶望的だった。そんなことありえるの?全然話が違うやん。でももう時間がないから、仕方がなく12席でスタートし、イメージと全く違った内装を(工夫し)なんとか形に仕上げた。渋谷の布屋さんで安く布とロープを買い、イメージと違った椅子を布でカバーし、ローブで巻きつけておしゃれにしたり。板を変えるのは高いから、ペンキで誤魔化したり。でも絶対一年以内に結果をだして、内装を全部変えてやると決意し、結果半年でほぼ全ての内装をリフォームすることができ、理想的な内装に仕上がった。
残高2万までになってしまい、もちろんスタッフには言えないから、絶対的存在としては焦る顔ひとつ見せれず、日々納豆ご飯だけで生き抜いたオープン後の日々。
これもそもそも、以前働いていたお店が最後の月の報酬を振り込んでくれなかったから、予定していた数百万がゼロへ。おまけに契約していたディーラーに息を掛けられ、契約不可になってしまい、材料の取引先をオープン直前にして失ってしまった。ええ、昔はそんなのめちゃくちゃ多かったようだが、まさか自分にそんなことが起きるとは夢にも思っていなかった。だが結果、他大手さんが声をかけて下さり、良い条件で取引できることになった。しかし、資金衝突は本当に恐ろしいもの。その後は、一円単位で徹底した資金繰りを作れるようになった。尚、またもや一円の大切さを痛いほど知ることとなった。
ホットペッパー集客で一時500人以上新規がきて、成功したものの、いずれそのブームも去り、50人前後まで落ちた時期。
次から次へのネット媒体に掲載する店舗が増え、いずれ飽和状態に。そんときだからこそ、考える。考えて考えて考えまくる。違う角度から物事を考えないかん。いずれ、掲載料もどんどん跳ね上がり、とんでもないことになる。そしたら、まさにそんな状況が業界に起きた。だが、我々はインバウンドというマーケットに力を入れる戦略を以前から狙っていた。そして、今ではネット媒体はむしろ必要がなくなった。
当時は女性スタイリストが殆どで、結婚や出産で次から次へと産休や退職が続いたとき。
とてもいいこと。ありがたいこと。幸せなこと。頭ではわかっていても、当時、スタイリストの殆どが女性で、まだ会社に体力がなかったため、ロスが非常に大きかった。売上がある女性スタイリストが次から次へと産休・退社。内心ヒヤヒヤしていたものの、多分引きずった顔で応援していたと思う。私ごとだが、我々も不妊治療真っ只中でなかなか授かれず、さらに複雑な気持ちになっていた。正直、頭もおかしくなりそうなときも少なくなかった。でもやっぱり素直に喜ぶ気持ちへと切り替え、心から応援した結果、ありがたいことに復帰してくれるスタッフが次から次へと現れた。そして、我々も子供を授かることができた。
NY1店舗のときは、決まっていたスタイリストが1ヶ月前になってビザが申請できなくなり、オープン直前にして働く人が決まっていなかったとき。
そのときはもう本当に焦るよね。なんとかしないといけないと、必死に求人やブログ記事などを書いたがなかなかビザ取得可能な人がこなかった。もう自分が現地で働くしかないと決めた頃、なんとビザ持ちの人が現れ、ギリギリで予定通りオープンできた。次なるスタイリストもビザを一年かけてとれたものの、直前で妊娠が発覚し、渡米できなくなり、また白紙に戻ったことも。ビザを取得できる条件を必死に調べ、研究し、なんども移民弁護士さんとミーティングを行った。そしたら次から次へとビザ取得が可能になった。今では全員ビザ取得者、アメリカ国籍、などと胸を張れる人材の集団になった。
香港はオープン直前で内装業者が施工会社にお金を払わず、途中で飛んでしまったとき。オープンしても銀行の書類ミスでなかなか設立できない日々。
ま、海外での内装や施工は本当に色々ある。それはもちろん最初からわかっていた。NYやアムステルダムも甘いもんじゃなかった。でも、流石に飛ばれるとどうしようもない。内装担当者と連絡も取れず、もう放心状態。でも、逆に施工さんとたくさんコミュニケーションをとり、彼らが直接取引してくれることになり、逆に安く済み、今もとても良い関係で成り立っている。
新卒を多くとったものの、次から次への退職が起きた負の連鎖。ドミノ倒しのように辞めていくスタッフがいたとき。
「話したいことがあります」の連続。この時期が一番辛かった。退職がほぼゼロだった我々が急に退職ラッシュが津波のように襲いかかった。世界中を飛び回っている自分に対してめちゃくちゃ責任を感じた。代表として失格かもしれないと思うほど追い込まれた。だが必死に堪え、ひとりひとりの理由や思いを受け止め、前へ進んだ。幸いなことに、新たな人材が次から次へと決まり、今まで一番高い生産性を叩き、さらに売上の新記録を出すことができた。人数が減ったのに売上は増す、とありえないほど勉強になった。
スタッフのためにオランダをオープンしたものの、スタッフ同士の人間関係で揉め、ひとり以外全員引き抜かれて危機的状況になったとき。
これもまた目ん玉飛び出るほどショッキングな事件でした。スタッフのために出店したものの、それぞれの関係性が悪化。そして現地のお客様に、すぐ近くに新たなサロンを出店する投資話を持ち込まれ、一人除いて全員そちらへ移動。挙げ句の果て、お店のお客様全員に不正のメールを送られ、お客様を全員引っ張ろうとした。お店を閉めるか悩んでいたが、どうしてもまだ勝負したかった。終わらせたくなかった。この機会をバネに、再スタートしたかった。そんなとき、新たなスタッフがアムス希望をし、入社。今では土日の予約はとれないほどの人気店と成長中。
ね、そりゃ色々ありますよ。まだまだ山ほど危機的エピソードがある。もう数えきれないですよ。毎年毎年。あはは。(笑えんけどw)
でも商売なんてそんな甘くないし、上手くいってるときって周りが見えにくくなり、安心しやすい錯覚にしか過ぎず、(上手くいっているときは)実はほんの一瞬だけ。ほとんどは、次から次へと現れる課題をどう乗り越えていくか、のエンドレスロード。そうやって成長していくもの。そして、いつしか昔話はただの笑い話。
でもそんなこと誰も知らないし、自分から言うわけでもないし、やっぱなんか(キムタクにみたいにw)カッコよくサクサクと熟す存在でいたかったしね。
でも、いいんです。
それでいいんです。
何故なら、他人や他社に対して下らないことしか言えない人は、そもそも眼中にないから。
夢を叶えることや、目標を達成するってそういうことなの。
いちいちそんな奴らを気にしてたら、新しいことや大きな目標は達成できないの。
本当に手に入れたいものがあれば、誰にも邪魔をさせるんじゃない。現実は、現場では色々あるのはもちろんわかっている。だったら、現場でなんとか上手くやっていける方法を見つければいいだけ。
課題ひとつひとつに真剣に向き合い、自らとりにいって夢を手に入れろ。我武者羅に頑張って、時間はかかるものの、やっと手に入れたときは素直に自分を褒めろ。
そして、さらに大きな夢を描け。
バカにされようがなんだろうが、結果さえ出せば必ずいつか評価される。自分を評価することを遠慮する人が多いが、私はとても大切なことだと思う。
だってその自信こそが力となり、さらなる挑戦に繋がる。少しずつでいいから、力が増すごとに体力が付き、いずれ結果が出る。結果が出たら、もっと高いレベルのステージへ挑め。
そして自分が一番弱い、レベルの高いステージを選べ。
工夫し、初心を痛いほど味わって、また強くなればいい。
その舞台で一番強くなったら、また自分が一番弱いステージに挑めばいい。
そう自分自信と一緒に戦っていると、
何もかもが上手くいかないときが何度も訪れる。
そんなときこそが、自身の本当の実力が発揮されるときである。
即ち、絶好の「チャンス」だ。
自分を見つめなおせるベストなタイミングで、いかに諦めないでポジティブにいられるかに尽きる。
(いつも言うが)類は友を呼ぶ。
泣いて凹んだって、似たような奴らが集まるだけだ。同情を求めたってちっとも進歩しない。むしろ、逆効果だ。
Be optimistic; keep your head up high and don’t give up. Commit to success.
暑苦しいようだが、結果を出すひとは世界共通、桁違いのプロ意識とポジティブなマインドだ。
全てはメンタル。
そしてメンタルと健康はリンクしている。
私はデブの経営者は基本、信用していない。
マッチョまでとは言わないが、一番大切で資本となる自身の健康を維持できないひとが、会社を維持できるわけがない。
と、久々に色々と語りましたが、、、
技術者と経営者を両方経験し、一番学んだことは、良い時も悪い時も、日々支えてくれる周囲の人々に対して、感謝の気持ちを絶対的に忘れてはいけないこと。そして、一番の恩返しは、健康であること。
いざ、困ったときこそが、自分の鏡が現れる。自分のことしか考えないで行動してきた奴は、ピンチのときこそ地獄へ叩き潰される。
自惚れるな、ビジネス・社会とはそういう世界だ。
相手がコケるときを常に待ってるんだよ。そして、そのタイミングで徹底的に潰しにかかる。
理不尽に感じるかもしれないが、残念ながらそれが現実だ。向き合うしかない。
だから、どんだけ調子がいいときでも、日頃から支えてくれている方々への感謝の気持ちは、絶対忘れないことを強くおすすめする。
その気持ちさえ見失わなければ、どれだけ高い壁にぶち当たっても、必ず乗り越えられる。
だから、もっと感謝しよう。
因みに、誤解がないようにお伝えしておきますが、
この記事を書くきっかけが、「誰かに何か噂された」とかではありません。(最近噂されることすりゃないほど、付き合いのない人ですw)
ただ、人間なのでキャリアを積むごとにどうしても「慣れ」が生じてしまいます。
もしかしたら、この記事、自分自身へのメッセージなのかも知れませんね^^
私は一番感謝しないといけないのは、全てを一緒に二人三脚してきた妻です。
本当に、いつもありがとう。
では、have a nice day 🙂
小林 Ken
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